春は出会いの季節🍡
というわけで春では無く夏だったと思うんですけど僕が人生で初めて歳下のゲイと遊んだときのお話をしようかと思いまーす。
当時まだスマホが珍しかった大学生時代。iPhone3Gが日本で初めてソフトバンクから発売されたばかりの頃でした。ドコモにはプラダフォンがある!(キリッ
おなじみのあのアプリ達が当時あったのかは知らないですけど、ガラケーでも位置情報で近くのゲイを探せるサイトがありました。(今もあるみたい)
ドキドキしながら大学でサイトを開いてみると、なんと数十メートル以内にお仲間がいるではないですか。
やっぱり人が集まる場所だといるもんだなぁと感心してその時は携帯を閉じました。
講義が終わった後、再びそのサイトを確認してみるとなんとその近くのお仲間からメッセージが届いていました。
「同じ大学生ですか?良かったら仲良くしませんか?」そんなような事が書いてあったと思います。
同じ大学にゲイの友達出来たら楽しいかも!と、ちょっと嬉しくなった僕は彼とやりとりをする事にしました。
やけにグイグイと来るのであれよあれよと話は進んで、数日後に繁華街のある駅で待ち合わせしてお酒でも飲もうということになりました。
その日になり実際に会ってみると、大学内で見かけた覚えの無い子でした。聞けば学部は違うし学年も一つ下とのこと。まぁ僕は講義の時以外なんて喫煙所か食堂くらいしかいないしそりゃ見ないよなぁ〜と。
背は170くらいで短髪がっちり系のまぁいかにも「モテる」って感じの見た目。
とりあえず目についたチェーンの居酒屋に入ることにして、ビールを注文。違う学部の講義の話や入ってるサークル、そして好きな歌手の話になって、彼はゲイナイトで踊るためにPerfumeの振り付けを覚えている所だとか。
僕と違って遊び回ってるみたいで、歳下なのにすごいなぁという気持ちと、ちょっと羨ましいと言う気持ちがぐるぐる。
僕は世代じゃないけど小室ファミリーが好きなんだよねと言うと「へーtrfとかだっけ?あんま知らなーい」とビールをゴクゴク飲み干してました。
あんまりにもいい飲みっぷりなので「飲み屋とかよくいくの?」と聞くとお酒大好きでゲイバーも何軒か行きつけがあるとのこと。
「そっちはゲイバーはどこいってんの?」と聞かれ、全く行かないと答えると「もし嫌じゃなかったら俺がボトル入れてる店があるから今から一緒に行ってみる?」と言うので居酒屋はそこそこに切り上げて、彼の行きつけの店に連れて行ってもらうことにしました。
向かう途中、僕が名前だけ知っているゲイバーがあったので、そこには行ったことあるのかと聞くと「えー!あそこは客も店子もブスしかいないからつまんないよ!」だとか。
そのお店はバディの表紙を飾った事のあるイケメンさんがチーママをやってて、たまにホームページを見るとイベントの様子なんかがいつも更新されていて、とても楽しそうな雰囲気でした。
機会があったらいつか行ってみたいなぁ〜と密かに思っていたので、もしかしたら今日行けるんじゃないかと一瞬期待していたのですごく悲しくなりました笑
それじゃあこれから行く店はどこか聞くと、地名とゲイバーで検索すればすぐ出てくる、これまた僕も名前だけは知ってる店でした。
バーが入っている雑居ビルのエレベーターに乗り込むと、彼は後ろから僕のお尻を撫でてきました。
「えー酔っ払いじゃーん!」と手を払い、一応歳上としての余裕を見せようとしましたが、その時の彼の目はさっきまでと違ってギラギラしていてちょっと引きました笑
お店の中に入ると先客は40代くらいのおじさん1人だけで、ガチムチ系のママが1人で切り盛りしているようでした。
ゲイバーで何を話したかはもう覚えてないんですが、先客のおじさんが良い感じに出来上がっておりまして、僕の隣に移動して来てずっと背中をさすってきたことは覚えてます笑
そのうち服の下まで手を入れて来くるようになって、流石に不快になって少し怒ったような。
結局もう一軒ハシゴしてそこそこ酔っ払ってしまい、時間を見るのもうっかり忘れており、店を出た時には終電はとっくに終わっていました。
彼も電車が無いと家に帰れないし明日も講義がフルであるとのこと。
じゃあこれからどうするの?と聞くと、「終電間に合わなかったら発展場で寝てそのまま大学に行ってる!着替えは大学のロッカーにあるし!」と言うのです。パワフル過ぎる。
僕もそこそこお金を使ってしまっていたし、そもそも最初から電車で30分も離れてる家までタクシーを使えるような金額なんて持ってないので困ってしまいました。
発展場なんて行った事ないから怖いし漫画喫茶にしない?と言っても彼は発展場でいいじゃん!と聞かないしでモジモジしてると、「俺たちなら500円で入れるしちゃんと横になって寝れるから大丈夫!」とか言い出して歩き出しちゃうもんですから、渋々彼について行くことにしました。
今日初めて会った子と知らないゲイバーハシゴして、発展場まで初体験しちゃうことになるなんて、なんて日なんだろう…と思いましたね笑
着いた発展場はこれまたまた名前だけはよく知っていた場所でした。
受付を済ませて彼にドラクエのように付いて周り、大浴場で汗を流して、布団がそこら中に敷き詰められた真っ暗な大部屋で寝ることになりました。
明かりひとつ無い暗闇で、足元に何があるかも分からないのですが彼は僕の手を引いて空いてる布団に案内してくれました。
寝てる人踏みそうだし、ティッシュのゴミとかシーツなんかがたまに足に触れたりするのですっごいキモかったです笑
布団にならんで入って、さぁ寝ようにも周りからはひたすらイビキと喘ぎ声と湿った音が聞こえてくるし、全く落ち着きません。
極め付けには少し離れた布団から、気色の悪い「あ〜んもうイクイク!らめぇ〜!」みたいな絶頂の声がしてきて、可笑しくって僕と彼は笑ってしまいました。
「さっきからうるさいしキモいし布団もなんか湿ってる気がして寝れそうにない」と彼に言うと「大丈夫だからもう寝よう」と言って腕枕をして身体を抱き寄せてくれました。下腹部には硬い感触がありました。
気付くと彼が朝だよと起こしてくれました。
部屋は朝日が差し込んで明るくなっていて、掃除のおばさんがせっせと片付けをしており、イビキをかいていたり、うめいていた人達は誰も居なくなっていました。
大浴場でまた体を洗って、発展場を後にしました。
朝の日差しを浴びながら、彼と駅まで歩いていると朝市なのか色んな露店が並んでいました。
彼はその露店で売っていた弁当を買っていました。発展場から大学行く時はいつもここで弁当を買っているんだとか。値段は安くてボリューム満点。
「俺はこれから大学行くけどそっちはどうする?」と聞かれました。
僕はとても大学に行く気力も体力も無かったのでサボって帰りました。とにかく風呂に入り直してちゃんと寝たかった笑
それから遊ぶことは一度も無かったですけど、たまに彼と大学で顔を合わせる事が何度かありました。
挨拶はしてくれるので僕も挨拶をし返す、ただの顔見知りのまま僕は先に卒業しましたとさ。ちゃんちゃん!
なんでこんな話を書いたのかと言うと、先日Apple Musicで観月ありさの昔の曲が配信されているのを見つけたからです。
ある時たまたまTwitterで彼を見つけて、今何してんのかな?と思ったのでつぶやきを少し見ていたんです。
どうやらイベントなんかを飛び回ってDJをしているみたいでした。
相変わらずキラキラした世界で生きてるんだなぁと。
そして観月ありさの小室哲哉作曲である「夢だけのボーイフレンド」が最近のお気に入りだという一言を見つけました。
僕が小室ファミリーが好きだって話をした時興味無さそうな顔で流した癖に今更ハマってんのかよ!ってツッコミたくなりました笑
もし、彼ともっと親しくなっていたらもっと違うゲイライフもあったのかなぁなんて。まぁ僕の気質的にちょっとあの世界は合わなかったと思うんですけどね。
長くなりましたね。最後まで読んでくれるような人がもし居ましたらお疲れ様でした。
良かったら「夢だけのボーイフレンド」も聴いてみてくださいね。
おしまい。